『W旦那+(プラス)』 三代目妄想劇場 番外編(小さな憧れ19)

「剛典さん、もう遅くなってきたので、そろそろ」



理愛が気をつかって剛典に声を掛けた。



「理愛、それと岩ちゃん、陽翔くんパパも遠慮しないで今夜は泊まっていってよ」



登坂家の主(あるじ)は本気だ。



昔はよく三代目メンバーとリビングで雑魚寝していたが、今はゲストルームも二つ用意してある。



「広臣さんありがとうございます。じゃあお言葉に甘えて、乃愛だけお泊りしていいですか?」



「隆臣くんパパ、うちもお言葉に甘えて陽翔だけよろしいですか?」



「あ、そう?理愛も陽翔くんパパも帰っちゃうの?」



少し口先を尖らせて不満そうな顔をしている臣に、隆二が顔を寄せて言った。



「臣、どちらもベイビーがいるし都合もあるんだから、引き止めたら悪いって」



臣はすぐに納得したような笑顔を見せた。



「そっか、じゃあまたゆっくり遊びに来て下さい」



「ありがとうございます」



「理愛もね」



「はい」



「俺もまた来ますから」



「岩ちゃんは言わなくても来るだろ」



「そりゃもちろん」



アハハと笑い合う大人たちの周りを、ピンクのシュシュをまとった乃愛がくるくると喜びのダンスを舞っている。



「ヤッタァ!今夜はるーたん家でお泊まりだ♡」



「乃愛はたぁくんとひーしゃんとで川の字ね!」



「えー!やぁだ!るーたんのベッドで寝るの!」



「おっきなおとーしゃんがいるから、パーパのベッドはムリよ」



「もう!たぁくんたらさぁ、乃愛の気持ち知っててそんな事言うのよね!プンプン😠」



「はい、そこの二人、仲良くしないならお泊りはまた今度な」



「え?臣ちゃん誤解よ!たぁくんと乃愛、とーっても仲良しよ!ねぇ?たぁくん」



「期間限定でそ?」



「そう!期間限定…って、ほら!たぁくんそうやってやんわりイジワルする!」



堪り兼ねた隆二が声を出して笑い始めた。



「乃愛とたっくん見てるとウケる🤣」



「え?そう?るーたんのニャンちゅうスマイル見れるならもっとバトルしちゃおうかな♡」



隆二の首根っこにまとわりつき、デレる乃愛を隆臣が制する。



「パーパにお顔近づけちゃダメよ!チューってくっついちゃうでしょ」



「チューしたいくらい可愛いんだもん❤️乃愛のるーたん」



「らめ😠」



「そうだぞ!乃愛、チューは頬までだかんな!」



酔っていても臣の目は本気モードだ。



「えー!じゃあじゃあこのお髭さんの端っこならOK?」



乃愛の指が隆二の口角に触れた。



「そこはもう唇じゃんか!だーめ」



「唇はこのピンクのとこでしょ?」



「乃愛、俺の顔で遊ぶのやめて 笑」



「ほらー!パーパも嫌(や)だって!乃愛、らめったら、らめなのよ😠」



つづく




















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