『W旦那+(プラス)』 三代目妄想劇場 番外編(最愛⑧)
「ラブホじゃんか…」
「どこだって構わねぇだろ。ほら!タオル」
部屋に入ってすぐに、臣が備え付けのタオルを隆二に向かって放り投げた。
「話する気ねぇから」
「意地はんなって」
「ドーム出てからずっと口きかなかったのどっちだよ」
「もとはと言えばお前が変な誤解するからだろ?」
「誤解?…理愛ちゃんの事はそうかもしれないけど、あの噂の彼女ぜってーおかしいだろ?」
「あー…立ち聞きしてたんだ」
「俺は、たまたま…」
隆二はハッとして臣の顔を見た。
臣は薄く笑ってベッドにドカッと腰掛けた。
「俺とは話しないんじゃなかったっけ?」
「そうだよ!!話しかけんな!」
「…分かったから、さっきの決め台詞だけ、もう一回聞かせろよ」
「なにを?」
「ホテルの廊下で啖呵切ったろ?」
「たっくんは…渡さない?」
「…ふざけんなよ!俺は怒ってるんだ」
つづく
6コメント
2019.07.21 00:09
2019.07.21 00:02
2019.07.21 00:00