レンタ彼氏『OMI30』
「もう彼氏できたのか?」
顔は見えないけど、ドアの向こうで明らかに動揺してるのがわかる。
「そ、そうよ!だからもう二度と来ないで!」
「…お前の愛情って、そんなもんだったんだ」
…よく言うよ
怒りで震えが止まらない。
「女々しい奴だな」
臣くんが私の肩を抱き、扉に顔を近づけて言った。
「早く行け!二度と訪ねてくんな」
一瞬間があって、足音が遠ざかっていった。
付き合っていた頃は、彼の革靴の音が近づく度に、胸がときめいた。
愛してたのに…
涙が溢れてきた…
臣くんの前で…
泣きたくなかった…
to be continued…
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