レンタ彼氏『OMI23』
ちゃぷん…
小さな浴槽に湯を張って、いつもの半身浴。
微かに漂う彼の香り…
あれ?
そういえばググったままだ。
彼、もう寝たかな?
ユニットバスの磨りガラスに人影が写った。
「…あのさ」
びっくりして肩まで湯に沈めた。
「な…なに?」
「冷蔵庫開けるぞ」
「どうぞ💦」
「静かになったから、臣くん寝たかと思ってた」
「昼からドーパミン出まくってるみたいでさ」
「飲み足りないんだ」
「好きなだけ飲んでいいよ」
シャワー室が完備されてて、ドーパミンが出まくる職業って何だろ?
サッカー選手?
警備員?
警備はドーパミン出ないか?
アーティスト…
ジムやドームにシャワー室ってあるよね?
いい風に考えたくなる。
…本物がここにいるわけないのに。
「…長風呂だよね?」
「い、いいでしょ💦半身浴してんの!」
磨りガラスに堀の深い顔が写る。
「あっためてやるから、早く出てこいよ」
「な、なに?一人じゃ寂しいの?」
んなわけないのに、なに聞いてんだろ…
「せっかく二人でいるのに…」
「早く癒されに来い」
急に、優しいトーンになった。
to be continued…
4コメント
2019.06.05 10:42
2019.06.05 10:22
2019.06.05 08:25