レンタ彼氏『OMI⑫』
「初対面なんだから、拒むでしょ」
「そんなレベルってことだな」
ん?
何のレベル?
臣くんへの好きのレベル?
「ちょっと待ってて、中散らかってるから」
「じゃ、先に氷入れといて」
「うん」
彼はコンビニのビニール袋を私に託した。
鍵を開けて玄関に入ろうとすると、
「へっくしゅ💦」って彼がくしゃみをした。
「あ、ライダース返すね💦ありがと」
「ん、早くしろな」
「ん…」
一人で部屋に入り電気をつけると、「くしゅん💦」って外から聞こえた。
またくしゃみしてる…
風邪引かせたら大変だ。
小さなテーブルの上に出しっぱなしのDVDやお菓子をさっと片付けて、部屋着に着替えた。
急いで玄関のドアを開ける。
「お待たせ」
「お邪魔しまーす」
そこは敬語なんだ…
to be continued…
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