三代目❤夢小説 『NAOTO編104』
翌日、直人はまりあと一緒にマンションを出た。
あいにくの雨だ。
相合傘で並んで歩く。
直人の脳裏には、昨日直己と交わした会話がずっとリピートしている。
「明日二人っきりになった時に、それとなく彼女に聞いてみるよ」
「取り越し苦労であることを祈ってる」
直人は考えていた。
ー直己は何をそんなに心配してるんだろう?
例えば、スマホを彼に取り上げられた、というのが嘘だとしたら?
何のためにそんな嘘を言う必要がある?
まりあがスマホを持っていたとしたら、連絡も取れただろう。
そしたら俺が沖縄に行くことも、ハナリで彼女とキスを交わすこともなかった。
ましてや、同棲まで話が発展することもなかったろう。
もし、ここまでの全てが、彼女の計画だったとしたら?
直人は隣を歩くまりあを見た。
直人の視線に気づき、笑顔を返してきた。
「昨日はよく眠れた?」
「ん、なおちゃんが手を握ってくれてたから…ぐっすり」
「そっか」
「なおちゃん、あまり寝てないでしょ?」
「わかる?」
「うん、目が赤い」
「そりゃ、初めてのプロポーズだもの」
「言った本人が一番緊張してるよ」
「なおちゃん、ありがと。嬉しかったよ」
「返事、待ってるから」
「うん…」
つづく
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2019.04.19 00:28
2019.04.19 00:17
2019.04.18 23:40