三代目❤夢小説 『NAOTO編73』
「家の中で遊ぶ時は、アンパンマンスーツ着て、チビの後ついて回るんです」
「まるで妹を守ってるように」
隆二の話を聞いてまりあが振り返ると、すぐ後ろにまたアンパンマンが立っている。
「隆臣くん、偉いね」
「ニャーにゃは女の子だからね、お兄ちゃんが守るのよ」
「そう!女の子には優しくしないとね」
隆二はアンパンマンの横に立って頭を撫でている。
「しょーなのよ」
直人が頼もしそうに返す。
「たっくん、少し会わないうちに、もうそんなに成長したの?」
「なおたん❗」
「はい?」
「女の子は泣かせちゃダメなのよ」
「そーだね」
「隆臣くん…」
隆二が隆臣に聞いた。
「たっくん、もう一つはなんだっけ?」
「もうひとちゅ…」
「あ‼️ぱんちゅもダメよ」
「え?パンツ!?」
「そのうち解ると思いますよ」
「はぁ…」
「じゃあ、お二人とも着替えたら夕食の用意してるので、リビングへどうぞ」
「すみません」
「夕食って、臣が作ってんの?」
「うちは当番制なので」
ぐるる~…
誰かの腹が鳴った。
隆二はクスッと笑って、まりあを見て言った。
「長旅でお腹も減ったでしょ?」
「あ…あの、私じゃないです」
まりあは真っ赤な顔をして否定した。
「へ?じゃあ今の…直人さん?」
「いや、俺も違うよ」
まりあの真後ろで、アンパンマンが自分のお腹を叩いて言った。
「たぁくんのポンポンが鳴ったのよ」
「ええ⁉️今のおっきな音、たっくんだったの?」
隆二が呆気にとられていると、直人が愉快そうに笑い声をあげた。
「あははは…アンパンマンも腹が減っては…なんとやら、だね♪」
「もう…隆臣くん、可愛い」
まりあも泣き笑いしている。
直人と隆二は笑顔のまりあを見て、お互いに顔を見合せ軽く頷きあった。
つづく
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