『W旦那+(プラス)』 はじめてのおつかい⑳ 三代目妄想劇場 特別編
隆二「嘘でしょ?一緒に飼うって、陽翔くんとシェアするってこと?」
臣「いや、物は考えようだよ。陽翔くん家が良ければそれが一番ベストかもしんない」
隆二「そりゃそうかもしれないけど…」
P「うちはどちらでも構いませんよ。妻にこの子見せたらすぐに情が移ってシェアさせて欲しいって言い出しそうですが 笑」
臣「うちのもすっかり手放せなくなってるようです 笑」
隆二「うちのって…俺のこと?」
臣「他に誰がいんの?」
プロデューサーとディレクターがまた台本でパタパタと扇ぎ始めた。
臣と隆二の仲の良さにあてられっぱなしだ。
隆二が優しく包むモコモコタオルの中で、子猫はピンクの舌をくるんと丸くさせて目を瞑っている。
それを見て隆二が呟く。
「…かわいい」
臣「完全にチビにやられてます 笑」
P「ハハハ…それは良かった」
臣「それにしても隆臣…陽翔くんと再会して舞い上がっておつかいのことすっかり忘れてるんじゃ」
隆二「その…尺とかって大丈夫なんですか?」
D「テープの予備はたっぷり用意していますし、後からの編集作業でなんとでもなります」
P「はじめてのおつかい 三代目特別編と題して3時間丸々放送した方が、視聴者も喜ぶでしょう」
隆二「隆臣のおつかいを楽しみに待っていてくれる人がそんなにいるんでしょうか?」
P「動物園でファンの皆さんと記念撮影されてSNSにUPされたことがあったでしょう?
あの日から飛躍的にファンが増えたようですね」
隆二「嬉しくて有難いことです」
臣「お!健二郎くん現場到着…うわ💦さすがに目立つな、あれ」
八百屋の向かいにサンタクロースに扮した健二郎が立ち、作業服を着た直己と会話している。
隆二「たっくんは…陽翔くんとbabyちゃんしか見てないけどね 笑」
陽翔「たぁくんと一緒にニャーニャ飼うの?」
隆臣「そーよ、ひーしゃんと半分こしゅるの」
「ああ、シェアして飼うってことかな?それはいい考えだね❗どちらかが留守にするときは、ニャーニャを預けてから外出する。それなら負担も半減する。まぁ、お父さんも育休中で、今はほとんど自宅にいるけどね」
隆臣「ひーしゃんのパーパなんていったの?」
陽翔「ひなた、わかんなーい」
「なに言ってるかわかんないよね💦
ごめんね、隆臣くん」
隆臣「いーよ」
おかみさんが感心したように言葉を挟んだ。
「お父さんも偉いねぇ!休暇まで取って育児のお手伝いするなんて、昔じゃ考えられないことだよ」
「ありがとうございます。実は妻の産後の肥立ちがあまり思わしくなくて…」
「そうかい…そりゃ大変だ」
隆臣「ひーしゃんのマーマお家なの?」
「陽翔のママは田舎に帰ってるんだよ」
隆臣「おうちにいないの?さびしいね」
陽翔「ひなた平気だよ♪パパもさなも一緒だからね」
隆臣「ひーしゃん、はぐはぐ」
二人がひしっと抱き合っている。
「陽翔と仲良くしてくれてホントにありがとね、隆臣くん」
隆臣「どーいたまして。あ‼そーだ‼
ひーしゃんもカレーにしゅる?」
「そーだ!カレーで思い出した 💦」
つづく
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2018.12.11 07:05
2018.12.11 07:01
2018.12.11 06:57