『W旦那+(プラス)』 はじめてのおつかい⑮三代目妄想劇場 特別編
隆二「あー❗あんなでっかいケーキ選んだ‼
無理だよ💦持てっこない‼」
臣「あちゃー…」
隆二「健ちゃん間に合わないな!俺行ってくるよ‼」
隆二はMA-1をとって立ち上がった。
D「今市さん‼近くにスタッフがいますので、このまま見守ってもらえませんか?」
隆二「でも、転んだりしたら…」
「隆二」
イヤホンから直己の声が聴こえた。
隆二「はい⁉直己さん」
直己「すぐ近くに俺とELLYがいるから、転ぶ前にサポートする」
ELLY「今市くん‼大丈夫だから」
隆二「直己さん…ELLY…」
D「なんとかもう少し様子を見ていただけませんか?」
隆二「そりゃ、TV的には盛り上がるかもしれませんが…」
臣「隆二、モニター見てみろよ」
満面の笑顔でホールケーキを見つめる隆臣は、最高に愛くるしい表情をしている。
臣「はじめての大人買いだな」
隆二「おみ…」
臣「ケーキ屋のスタッフも困ってるよ 笑」
隆二は上着をソファーに置いて静かに腰掛けた。
隆二「下のスポンジが見えないくらい、イチゴいっぱいだ…」
臣「食べたかったんだろな」
プロデューサーとディレクターはホッと胸を撫で下ろした。
店では女性スタッフが隆臣を説得している。
「隆臣くん、このちっちゃい方にしない?こっちのケーキは重いよ」
スタッフが三角のショートケーキをすすめている。
隆臣「たぁくんイチゴいっぱいのがいーの!
これくらしゃーい♪」
厨房からパティシエも出てきた。
「じゃあ特別にサービスで、この三角のにイチゴいっぱい乗せてあげるから、ちっちゃい方にしない?」
なんとか説得を試みるが、隆臣はホールケーキの前から離れない。
隆臣「たぁくん、これにしゅるの♪おっきなイチゴいっぱいで、みんなで食べるのよ」
隆二「……すん」
臣「隆二?」
隆二「たっくん、自分が食べる分だけでいいのに…グスン💧」
臣「泣くのはまだ早いぞ 笑」
隆二「……」
臣「好きなもの買ってきていいって言って送り出したの俺達だろ?」
隆二「そうだけど…」
店側もとうとう説得するのを諦めたようで、大きな箱にホールケーキを詰めてリボンをかけ、持ち帰りの準備をしている。
隆臣「パンマンのお財布とってぇ♪」
「はい、リュック開けるね」
隆臣「おねーしゃん、シャンシャンのティッシュも取ってくらしゃーい」
「えっと、ティッシュですか?これかな?」
アンパンマンのティッシュカバーを取り出した。
隆臣「お鼻出た」
「お鼻かみますか?はい、どーぞ」
スタッフにティッシュを持ってもらってチーンとやった。
臣「大人買いして興奮したかな?笑」
隆二「大きな買い物したね、グスン💧」
隆二もティッシュを数枚取ってチーンとやった。
臣「そっくり親子め 」
隆二「悪いか?」
「3580円になります」
P「結構高額のおつかいかも?」
隆二「持てるのかな?」
臣「持つ気満々だよ」
隆臣はホールケーキの入った大きな紙袋を、
「うんしょ」といって持ち上げた。
「お仕事がんばってくらしゃーい」
隆臣は両手で紙袋を持って店を後にした。
「ありがとうございました‼」
つづく
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2018.12.06 02:08
2018.12.06 02:01
2018.12.06 01:52