ヒューマノイドロボット『RYUJI』蜜月島 mission14-⑥
何度もイカされた後で、息も絶え絶えに雅が呟いた。
「はぁ…僕に服従する先生って、魅力的で好きだな…」
雅はそのまま引き込まれるように眠りについた。
はやる気持ちを押さえ、確実に寝ているのを確認すると、恭介は雅の頭から羽毛布団を掛けた。
ベッドから立ち上がり、窓際のデスクに向かう。
PCを立ち上げ、ファイルを一つ一つチェックしていく。
『Secret mission 』と記されたファイルを開くと、ロックがかかっていてパスワードを要求してくる。
思いつくものをいくつか試してみるがerrorが出て開かない。
パスワードの入力回数が二桁に入った途端、警告音が鳴った。
恭介は慌てる風でもなく、PCの音声をOFFにした。
ー隆二、どこにいる?
こうしている間にも、登坂くんと結ばれているかもしれない…
隆二…
こんなことになるなら、鎖を着けてどこかに監禁すべきだった。
外の仕事は全てRYUJIに任せて、お前は一生俺の保護下にあって、誰とも接触させない。
あれほど疎ましく思っていた、相方の登坂くんのことを万が一恋しいなどと言い出したら…
そんな未来も想定して、極秘プロジェクトを立ち上げ、お前にも知らせずOMIを製造した。
隆二…
俺の愛は歪んでるか?
お前の口から、その答えを直接聞きたいよ…
どうしても見つけ出すことができない恋人を思う恭介の心の中には、
あの南極点のようなブリザードが吹き荒れていた。
to be continued…
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2018.11.24 13:02
2018.11.24 12:59
2018.11.24 12:10