ヒューマノイドロボット『RYUJI』蜜月島first night mission12-②
今、もしどこかに隠しカメラがあって、ベッドの上の二人にズームしていたとしたら…
均整の整った美しい横顔が2つ、徐々に距離を縮めているこの瞬間を、永久に保存しておきたいと誰もが願うだろう。
カメラは存在しない。
二人の瞳に写し出されるのは、酒と風呂上がりで上気した相方の美しい顔だけだ。
臣がゆっくり口を開いた。
「例えば…この」
「ちょっと待って」
「止めんなし…」
「前にさ、付き合ってた女の子いたでしょ?」
「ああ」
「臣、惚れてたの?」
「なんで今そんなこと聞くんだよ?」
「ずっと気になっててさ」
「……」
「言いたくなけりゃ、別に…」
「燃え上がるほどの恋じゃなかった」
「そう…」
「お前の方はどうなんだ?」
「おれ?恭介とのこと?」
「それしかないだろ」
「…燃えたね、初めてだったし」
臣の心の中で小さな炎が揺らめいた。
「愛してるんだろ?」
「それ、答えなきゃなんねーのか?」
「愛してるから、こんなに艶っぽくなるんだろな」
臣の手が隆二の肌に触れた。
ゾク…
無意識に体が反応する。
隆二の心がざわつき始めた。
to be continued…
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2018.10.27 04:28
2018.10.27 04:26
2018.10.27 04:24