ヒューマノイドロボット『RYUJI』蜜月島mission 11-⑥
曲は『RAINBOW』
地上波で初のお披露目になる。
白いステージ衣装を着こなし、見事なハーモニーを奏でながらダンスも完璧にこなしている。
生中継の会場からは黄色い悲鳴と、拍手が鳴りやまない。
隆二は後退りして、ベッドの上にへなへなと崩れ落ちた。
後ろで臣が肩を支えた。
「…大丈夫か?」
「…臣?」
「ん?」
「これRYUJIといつ録ったの?」
「何言ってんだ?生放送だって知ってるだろ?」
「…臣でなきゃ…誰なんだ?」
「ここにいるのが本物だ」
隆二の肩に触れる臣の手から、確かなぬくもりが伝わってくる。
「…まさか!?」
「俺のコピー…」
「恭介が?」
「お前、何も知らなかったの?」
「…知っててたまるか」
「…なんのために臣のロボットを作る必要があるんだ?」
「…RYUJIは、俺対策用にこの世に生まれて、立派に役目を果たしている」
「……」
「お前の思惑通りだろ?」
隆二は何も答えない。
「…そして俺のロボがこの世に存在して、俺の代役を完璧に務めているってことは…」
「今ここにこうしてお前といる未来も、想定されてた…ってことか?」
to be continued…
4コメント
2018.10.14 03:53
2018.10.14 02:18
2018.10.13 23:50