ヒューマノイドロボット『RYUJI』蜜月島mission 11-⑤
「んで、まんまと罠にはまった」
「…どういうこと?」
「どうやら一定の期間、俺達二人を遠ざけておきたいようだ」
「一体なにから?」
「…わかんねぇけど、何か大きなイベントでもあるんじゃないのか?」
「イベントってなんの?歌番組の収録だったら、確か今日だよ」
ふと思い立ったように臣が上体を起こしてポケットからiPhoneを取り出し操作した。
「…やっぱり電話もできねぇし、SNSにも繋がらない」
「電波も届かないし、充電も切れかけだろ?」
ベッドの足元に立つ隆二を見て、臣が驚愕の表情を浮かべた。
「なんだよ?俺の顔になんかついてんのか?」
「…違う、隆二そこどいて」
「…え?なに、急に」
隆二が右にずれると、2メートル近くありそうな大画面の液晶テレビが臣の目に飛び込んできた。
「うわ…デカっ‼なにこんなサイズ見たことねぇし…」
「…なんで目に入らなかったんだ?」
「隆二、そこのリモコン取って❗」
「くつろいでTV見てる場合か?」
言うだけ言って、隆二もハッと気づいた。
「…そうだ❗歌番組の放送…」
急いでTVをONにした。
もうイントロが始まっている。
直人にカメラが寄る。
「…NAOTOさん…」
カメラが引いて、遠くから別のカメラがメンバー全員を映し出した。
「…ボーカルは?」
「…いる!?」
「…しかも二人揃って…」
to be continued…
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2018.10.13 02:35
2018.10.13 02:30
2018.10.13 02:02