ヒューマノイドロボット『RYUJI』蜜月島mission 10-⑤
直人が続いて席を立とうとすると、OMIは機敏にソファーの反対側に回り、直人の両手も包み込んだ。
「直人さん、よろしくお願いします」
直人は目の前のOMIの顔を繁々と見つめている。
「驚いた…完璧じゃないですか」
尊敬の眼差しで恭介の方を見た。
恭介「…2%ってとこですな」
直己「…それは?」
恭介は白くて美しい左手でこめかみ辺りを押さえた。
恭介「性格が真逆です」
恭介の言葉を聞いて直人と直己はソファーの横に立つRYUJIとOMIを見比べた。
とても機嫌が良いとは言えない表情で、頭をぐしゃぐしゃと掻いているRYUJI。
その隣でOMIは爽やかな笑顔を浮かべ、両手は前に軽く組んで、姿勢正しく立っている。
直人と直己は互いに目を合わせて、苦笑して言った。
直人「…これはこれで、いいんじゃないですか?」
直己「プロフェッサー、ではしばらく二人をお借りします」
恭介「ええ、好きに使って下さい」
「…で、警察には捜索願いを出されたのですか?」
直己「いえ、これから行く予定です」
恭介「それは、しばらく待ってもらえませんか?」
直人「…と言いますと?」
恭介「二人の失踪は…心当たりがあります」
「わが研究所の持てる技術を駆使して、捜索にあたります」
直己「…二人は無事でしょうか?」
恭介「…私の予想が正しければ」
「身の安全は保証されているはずです」
to be continued…
8コメント
2018.10.07 17:47
2018.10.06 14:56
2018.10.06 02:09