ヒューマノイドロボット『RYUJI』蜜月島mission 10-②
「あ…はははは」
応接室に響き渡る笑い声。
たまたま部屋の前を通りかかった職員が驚いている。
教授の高らかな笑い声など聞いたことがない。
実際に目の前でその光景を見ている直己と直人も口をポカンと開けている。
不味いことを言ってしまったんじゃないか?
そんな表情で直人が直己にアイコンタクトを送っている。
「…ははは…いや、失敬」
「この非常事態に笑っている場合ではないが…」
直己「あの、お気を悪くされたのなら謝ります」
恭介「…これで三人だ」
直人「えっ!?」
恭介「私の作ったRYUJIを偽物だと見破ったのは…」
直人「三人…と言うことは、もう一人は相方の臣…」
恭介「このmissionは失敗ですな」
直己「プロフェッサー、あの…」
恭介「少しお待ち下さい」
恭介は左腕に嵌めていた腕時計に唇を寄せた。
「私だ。例のプログラムをすぐに始動しろ」
恭介の指示に対する応答は直己たちには聞こえない。
「RYUJIは帰ってきたのか?」
「…そうか。では一緒に応接室に来るよう伝えてくれ」
恭介はそれだけ告げるとソファーに深く腰掛け、二人を交互に見ながら言った。
「すぐお目にかかれますよ」
to be continued…
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2018.10.03 12:04
2018.10.03 11:18
2018.10.03 03:53