ヒューマノイドロボット『RYUJI』蜜月島mission 9-⑧
臣がRAINBOW号のロープを手繰り寄せた。
「中で眠ってるとか?」
「結構重いぞ、隆二手伝って」
「ああ…」
向かい合わせになり、力を合わせてロープを引っ張った。
「でもさぁ、クルーザーを購入して維持しようなんて思ったら、数千万するんでしょ?」
「NAOTOさんってすげぇな」
「なんかね、シェアリングサービスっていうのを利用すると、わりと手軽にレンタルできるんだって」
「それって、NAOTOさんから聞いたの?」
「以前にね」
「そーなんだ、俺、船の名前からして、てっきりNAOTOさん個人で所有してるんだって思ってた」
「たまたまだろ?」
先に臣がクルーザーに乗り込んだ。
「ほら!」
隆二に向かって手を差し伸べた。
「ありがと…」
隆二はしっかり繋がれた相方の手の温もりを感じながら思った。
ー臣ってこんなに優しかったっけ?
真っ白なデッキに足を踏み入れた。
10〜15人は乗れそうな広い空間。
「NAOTOさーん?」
臣が船内へ入る扉を開けた。
to be continued…
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2018.09.29 00:48
2018.09.28 23:54