ヒューマノイドロボット『RYUJI』蜜月島mission 9-⑥
久しぶりの相方とのトーク。
放送開始直後はギクシャクした感じだったが、そこは長年連れ添った仲。
中盤から会話も軽快に弾み、スタッフも感心するほどに息のぴったりあったところを見せつけ、収録は無事に終了した。
SPARKの全スタッフに拍手で見送られ、二人揃ってスタジオを出た。
「臣、この後予定は?」
「いや…特にないよ」
「夜中だけど、軽く飯でもどう?」
「いいよ、行こう」
隆二は久しぶりのサシ飯で緊張するどころか、内心嬉しかった。
確かRYUJIのmissionが開始してすぐの頃、
臣と二人、サシで飲んだっけ。
ぐでんぐでんに酔っぱらって、意識も飛んでしまって…
迎えに来た恭介と熱い抱擁を交わしたと思い込んでいて…
あの夜だ。
臣と初めて口づけを交わしたんだ。
真夜中の歩道を並んで歩く臣の横顔をちらっと見上げた。
やはり口角が上がっていて、柔らかい表情をしている。
臣も同じこと、考えていたりして…
隆二は臣と会話を交わしながら、そんなことを思い巡らせていると、ピコンと通知音が鳴った。
「NAOTOさんからだ」
「珍しいね、こんな夜中に」
「…なんて?」
「…SPARKお疲れさま。リアタイしてたよ」
「聴いてくれてたんだ」
「…急なんだけど、明日の早朝俺のクルーザーが停泊してある港に二人揃っておいでよ…だって」
「あ、NAOTOさん前から言ってたよな。
クルージングに連れてってやるから一度付き合えって」
「言ってた!…でも急だね」
「明日、なんか予定あんのか?」
「ううん、予定があってもリーダーの誘いだよ。仕事以外の予定ならNAOTOさんの方を優先するよ」
「…俺も同じだ」
「じゃあ、決まりだな」
臣の言葉を聞いてすぐNAOTOさんに返信した。
軽く飯を済ませて明け方近くに、NAOTOさんのクルーザーがある指定の港へと向かった。
to be continued…
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2018.09.27 00:54
2018.09.27 00:44