ヒューマノイドロボット『RYUJI』mission 7-②
恭介が火傷を負った皮膚の移植手術を受けている間、隆二は病室でTVを見ている。
(今日は確かMステ生放送の日…)
チャンネルを合わせると、ちょうど歌が始まった。
二年ぶりにリリースするアルバムのリード曲だ。
臣のパートがあり、重なるようにRYUJIのパートになる。
『♪~』
(おれの歌声…まんまだ)
最初のmissionの時にイヤモニを通して聴いた、あの時ほどの衝撃はないが、鳥肌が立つくらい完璧だ。
(スゲーな…)
音サビになり、パフォーマーがダンスを披露する。
(…RYUJI、本番であの台詞…絶対言うなよ)
パフォーマーと交差してポジションが変わる。
難しいフォーメーションでも、難なくこなしている。
音サビが終わり、臣とのハーモニーを奏でるパートに入った。
言葉が…出てこない。
完ぺき…
感動すら覚える。
夜、臣の家で一緒にリハーサルしてるんだろうか?
こんな短期間で、よくここまで歌えるもんだ…
何度も何度もやり直し、何日もかけて相方や楽曲制作に携わるチームのスタッフと、気の遠くなるような作業を繰り返して…
やっと完成したものを公の場で披露する。
リリースした後からも、納得がいかなければ、細かい修正を加えていく。
臣と共に、納得がいくまでその作業を繰り返す。
そうやって今まで何曲も作り出してきた…
『♫〜』
臣とRYUJIが見つめ合う。
相方に向け手を伸ばし、二人のハーモニーは強烈な印象を残して終わった…
拍手が鳴り響く。
お互いに見つめ合って…笑った
何なんだ?この感情は…
嫉妬の炎で俺自身が
焼く尽くされそうだ…
to be continued…
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2018.06.04 05:43
2018.06.04 05:42
2018.06.04 05:40