ヒューマノイドロボット『RYUJI』mission6-⑫
「恭介!!!…」
「… 隆二!?ノックくらいしないか…」
特別室には恭介だけがいて、枕を背にしてベッドに座っている。
「看護師が居たらびっくりするだろ…」
隆二は何も言わずベッドの上に膝をつき、恭介を抱きしめた。
「何ヘマしてんだよ!バカ…」
「……」
「…どこ火傷したの?見せて」
恭介の目の前で、隆二が心配そうに上半身を見ている。
恭介は何も言わず隆二の目をじっと見て、髪に触(ふれ)る。
その手を握ろうとして、隆二が気づいた。
「利き腕…」
恭介の左手の甲が焼けただれている。
「…嘘でしょ⁉」
悲しい表情に変わっていく隆二を見て、恭介はそっと口づけをした。
「…いまキスなんかしてる場合じゃ…」
「そうでもしないと、お前泣くだろ?」
「泣きやしないよ…」
隆二の頬をスーっと伝って、恭介の手の甲にポツンと落ちた…
「心配かけたな…」
恭介の手が隆二の涙を拭う。
「恭…」
隆二の目から涙が溢れでた。
恭介の胸に抱かれ、ただれた手の甲を見つめる。
ーこれは…俺への罰なのか?
to be continued…
10コメント
2018.05.20 06:22
2018.05.20 06:21
2018.05.20 06:15