三代目❤夢小説 『NAOTO編2』
直人「すみません。本来なら午前中に見学させていただくものだって後で聞いて…」
まりあ「あ、いえ！雰囲気だけ見たいと、午後から来園される親御さんもいらっしゃいますので、気にしないで下さいね」
園内に入る前に身分証明書を提示した。
友人「顔が身分証みたいなもんだけどな」
隣で陽翔の父親が笑っている。
門扉の間から手を出して、直人が履いている綿パンを陽翔が触っている。
陽翔「せんせ！なおたん悪い人じゃないよ」
まりあ「わかってますよ！安心してね、陽翔くん、形だけだから」
陽翔「かたち？」
友人「陽翔にはちょっと難しいな 笑」
まりあ「どうぞ、お入り下さい」
入った途端に陽翔が直人にまとわりついた。
陽翔「なおたん！たぁくん元気ぃ？」
直人「なおたんもあれから会ってないんだ」
陽翔「早く遊びたい！」
直人「すぐに会えるからね」
「まりあ先生！お便りが間に合わないので、お着替えの方よろしくお願いします！」
中から背が高くハッキリした顔立ちの、男の保育士らしき人が出てきた。
まりあ「はーい！すぐに行きまーす」
直人「降園前って忙しいんでしょ？
友人に案内してもらいますので、お仕事して下さいね」
まりあ「ありがとうございます！では、陽翔くんのお父さん、よろしくお願いします」
まりあはペコリと頭を下げて、奥に入って行った。
友人「じゃあ陽翔、お着替えしよっか？」
陽翔「はぁーい！」
同い年くらいの園児が10人程いる部屋で、保育士が降園前の準備を手伝っている。
直人「うわ、ひーたんサイズのちびっ子がいっぱいいる」
友人「直人も子供好きだもんな。見てたら子供欲しくなるだろ？」
直人「そりゃ、お前の子供でもこれだけ可愛いんだから、自分の子供が出来たらどうなるんだろね」
友人「言ってる間に、我が子の顔も見れるって」
直人「恋人もいないのに？」
友人「いい人が出来たらすぐなんじゃない？」
直人「そっか？まだまだ先の話だと思うな」
複数いる女性の保育士は、降園の準備に追われながら、無意識に聞き耳をたてている。
三代目のリーダーで、芸能界のファッションリーダーでもある直人の恋愛事情。
聞かないでおこうと思っても耳に入り、頭にインプットされる。
ーまりあ先生に伝えるべきか？
ーでも、個人情報だし、絶対ダメよね。
ー碧(あおい)先生が呼びに来なければ、まりあ先生もここにいて、今の会話聞けたのに…
陽翔「しゅわっち♫」
着替えを終わった陽翔が可笑しなポーズを取った。
直人「ん？なんだ？今のポーズ…」
友人「自分で出来たよポーズだよな！陽翔 笑」
陽翔「しゅごいでしょ？」
直人「あれ？なんかひーたん、たっくんみたいな話し方になってる」
直人が陽翔のピンクの頬を、ぷにぷにと触った。
陽翔「早くたぁくんに会いたいなぁ！」
陽翔が直人の胸に飛び込んだ。
直人はしっかりと抱きしめて笑顔で言った。
直人「ひーたん、俺ん家の子供になるか？ 笑」
陽翔「なおたんの？いーよ♫」
直人「ほんとに？ 笑」
陽翔「うん♫」
友人「陽翔ぁ…パパとママ泣くぞ」
陽翔「泣かないで〜パパ」
陽翔が小さな手で友人の頭を撫でた。
直人「しまった！奪い損ねた 笑」
直人が陽翔専用のちっちゃなリュックを取ろうとした時、パタパタと戻ってきたまりあが同じリュックに手を伸ばした。
二人の指先が触れた。
まりあ「す…すみません！」
直人「あ、お先にどーぞ」
まりあ「はい💦お父さん、お便りリュックに入れておきますね」
友人「ありがとうございます」
陽翔「マリアせんせ、お顔赤ーい！」
友人「こりゃ！陽翔っ💧」
まりあ「すっ、すみません！」
周りの保育士もみんなニコニコして、その様子を見ている。
まりあに続いて戻ってきた碧先生だけが、真顔で様子を見ていた。
つづく
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2018.05.17 09:29
2018.05.17 09:07
2018.05.17 09:07