『W旦那+(プラス)』The first time the zoo⑲ 三代目妄想劇場ショートストーリー
隆臣「ひーしゃん、バイバイ…」
陽翔「たぁくん…」
焼き肉店を出てお別れの時間が来た。
隆臣は手にしたハムスターのぬいぐるみに話しかけた。
隆臣「しゃんだいめ、ゴッチャン🐹にチューちて」
陽翔が持っているお揃いのぬいぐるみに、ひっつけた。
隆臣「ひーしゃん、またあしょぼね」
陽翔「きっとね」
二人の様子を見ていると、大人たちも切なくなった。
直人「陽翔も保育園行かなきゃだし…」
隆二「とりあえずさっきのメモ、陽翔くんのパパに渡して下さいね」
直人「わかった。スケジュールが合えば、俺から連絡するよ」
臣「よろしくお願いします」
隆二「初めてのお友達なので…NAOTOさんよろしくお願いします」
直人「わかった」
直人「じゃ、行こうか?陽翔」
陽翔「…はぁーい」
直己「元気がないな?またすぐに会えるよ」
直人「そうだよ、陽翔」
陽翔「はぁい♪バイバイね、たぁくん」
隆臣「ひーしゃん…」
直人「どっちも一人っ子だもんね」
臣「乃愛とはまた違うんだろな…」
隆二「男の子同士、気が合うんだろね」
隆臣と陽翔は「チュー」と言いながら、ずっとぬいぐるみを押しつけ合っている。
呼んでいたタクシーが来た。
直人「じゃ、お先に」
臣隆「お疲れ様です」
直己「隆臣、またな」
直人「たっくんバイバイ」
二人のリーダーに頭を撫でられても、隆臣は陽翔と見つめ合ったままなにも言わない。
直人「ありゃ?陽翔しか見えてないな」
直己「まるで、臣と隆二だな」
隆二「え!?そーすか?」
臣「初対面でびびっときたか?」
直人「かもしれないね」
隆二「たっくん、遅くなるから陽翔くんにバイバイしようね」
隆二が後ろから優しく隆臣を抱きしめた。
隆臣「はぁい…ひーしゃんバイバイ」
陽翔と手のひらをくっつけてバイバイしている。
先に直己がタクシーに乗り、直人が陽翔を抱き上げて直己に託した。
続いて直人が乗り込もうとした時に、陽翔が隆臣に言った。
「たぁくん、しゅっぱつしんこーだね♪」
陽翔が太陽の笑顔を見せた。
隆臣「うん!!!しゅっぱちゅしんこー♪」
隆臣がフニャっと笑顔で答えた。
陽翔「バイバーイ!」
隆臣「ひーしゃん!バイバーイ!」
タクシーのドアが閉まり走り出す。
隆臣「バーーイバーーーイ!!!」
タクシーが見えなくなるまで手を振った。
臣「泣かなかったな」
隆二「たっくん、頑張ったね」
隆臣「パーパ、帰ろ🎵」
隆二「帰ってお風呂しなきゃね」
臣「隆臣ちょっと背が伸びたんじゃない?」
隆二「1日で?まさか」
臣「陽翔くんを見送ってる時、おっきくなった気がしたんだ」
隆二「そっか…」
隆二「パパパパ言ってたのに…すぐにおっきくなるんだろな…」
臣「……」
隆臣「パーパ、抱っこぉ」
隆臣が隆二に手を伸ばした。
隆二「ん?よし、おいで♪」
隆二が隆臣を抱き上げた。
すかさず隆二と隆臣を、臣が大きく包み込んだ。
隆二「おーみ…恥ずかしいよ💧」
臣「いーよな!隆臣」
隆臣「あちゅいね♪」
隆二「へへへ…」
三人の側にタクシーが止まった。
「えー…登坂様で?」
隆二「あ!はいっ💦💦登坂です」
つづく
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2018.05.07 13:38
2018.05.07 12:48
2018.05.07 12:05