ヒューマノイドロボット『RYUJI』mission5-④
隆二「おはよ」
メンバー会議が始まる前、俺の隣に臣が座った。
臣「おう」
臣はそれっきり資料に目を通していて、俺の顔を見ようともしない。
昨日…RYUJIはどうしてた?
俺は、RYUJI製作の発案を出した張本人だ。
臣も、それを理解した上で、恭介と契約を交わしたんだ。
どうしてる?…なんて、俺が聞くことじゃない。
健二郎「なんや?隆二…臣ちゃんの顔になんかついとるんか?」
ビクッと臣が反応して、顔を上げて俺を見た。
隆二「な…ちげーよ!いい革ジャン着てるなぁって思って、見てただけだよ!」
臣は表情ひとつ変えず、また資料に目を向けた。
健二郎「そないにムキにならんでも…」
隆二「健ちゃんこそ、俺の顔ばっか見てないで、資料に目を通せよ」
健二郎「なんやそれ?隆二、こないだからちょくちょく変なこと言うよな」
隆二「るせー」
あれは、俺じゃないっつーの…
健二郎「そういや昨日、原宿駅付近で仲良さげに並んで歩いてたな?俺、移動中の車内やったから、声も掛ける暇なかったけど」
臣「見られてたんだ。一緒に服見に行っててさ」
隆二(え?…それは俺じゃなくて…)
臣「なぁ?隆二」
隆二「あ、ああ!そうだよ…」
健二郎「どんだけ仲えーねんって話や」
直人「はーい!会議始めるよ!」
もう…
RYUJIを連れて出歩いてるんだ…
なんとも複雑な気持ちになった…
to be continued…
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