『W旦那+(プラス)』The first time the zoo⑫ 三代目妄想劇場ショートストーリー
直己「手を出しちゃいけないぞ。」
陽翔「どして?」
直己「噛まれるって書いてあるんだよ」
隆臣「かむの?」
陽翔「可愛いのにね〜」
隆臣「でも、へんなかおちてる」
隆臣が小さな手を口元に当て、ぷぷっと笑った。
陽翔「カピさん、変な顔だって 笑」
陽翔がカピバラに話しかけた。
隆臣「ぶしゃいね」
陽翔「ぶしゃい?カピさんが?」
隆臣「かっぴ?」
直己「カピバラさんって言うんだよ」
隆臣「かーぴ…ばぁ…」
直己「ちょっと隆臣には難しいか?」
陽翔「ヘンテコさんでもいいよ」
隆臣「へんてこしゃーん!」
陽翔「みてー!また変な顔してる」
隆臣「へんてこしゃーん 笑」
カピバラは、なにを言われようがどこ吹く風でエサをモサモサ食べている。
隆臣「へんてこしゃーん!笑って」
陽翔「カピさん、笑うの?」
隆臣「わかんなーい」
直己「いや、のっぽさんは笑わないと思うな…」
カピバラは餌を食べつくすと、前歯をチラッと見せた。
隆臣「あーっ‼︎笑ったぁ」
陽翔「カピさん笑ったね!たぁくん♫」
隆臣「ぶしゃいね♫ひーしゃん」
陽翔「うん!ぶしゃい♫」
直己「…二人してブサイクって言ってたら、カピバラさん可哀相だぞ」
怒る風でもなく、優しく笑って直己が言った。
隆臣「そーなの?ぶしゃいしゃん、泣く?」
直己「そうだな。泣くかもな」
陽翔「可哀想だね」
隆臣「ごめんなしゃーい!ぶしゃいしゃーん!」
陽翔「ごめんね〜カピさーん!」
隆臣「これでいい?」
隆臣は直己を見上げて言った。
直己「ん!二人とも偉いな」
直己が二人の頭をクシャクシャと撫でた。
陽翔「のっぽさんにいい子されたね!」
隆臣「よかったね!ひーしゃん」
陽翔「たぁくん、つぎどーする?」
隆臣「たぁくん、ハムたろーがいい♫」
陽翔「ハムたろーいるの?ひなたも見たぁい!」
直己「さすがにハムスターは居ないと思うな」
隆二「たっくんさぁ、陽翔君と会ってから、パパパパ言わなくなったよね?」
臣「ホントだ。いい兆しじゃないの?」
隆二「乃愛とは同じ星で育った姉弟みたいなもんだから、隆臣にとっては陽翔君が初めてのお友達だね」
臣「first friend…歌のタイトルみたいだな」
隆二「臣、歌作っちゃおうか?」
隆臣「パーパ!ちゅぎ、ハムたろーいくよ」
隆二「たっくん!ここハム太郎いないって💧」
隆臣「どーしてぇ?へんてこしゃんはいるよ!」
臣「カピバラとハム太郎って、隆臣の中ではワンセットなんだ…💧」
隆臣「しゅっぱーちゅ♫しんこー!」
陽翔「おー♫」
臣隆「…いずこへ?」
つづく
《イメージ》
《上野動物園カピバラ》
5コメント
2018.04.29 15:10
2018.04.29 13:26
2018.04.29 13:22