三代目❤夢小説 『直己編26』

俺の少し後を彼女がついてくる



すぐに竹林の小路にさしかかった



彼女が少し不自然な歩き方をするので、気になって聞いてみた



「あれ?…下駄少し大きめですよね?」



「あ…バレちゃいました?」



「父のを借りてきました」



「足の小さな父ですが、やはり男物なので歩きにくいです」



「そうでしたか」



「あの鼻緒が切れた下駄は?」



「まだ修理してなくて…」



一足しか持ってないんだろうか?



不思議な感じがした



「明日京都を立たれるのですか?」



「ええ、夕方の新幹線で」



「そうですか…」



「打ち水…」



「え?」



「まだ打ち水見てないな」



「……」



彼女がなにかを言いかけたと同時に、前からやって来た学生の声が聞こえた



「あ!やべぇ、直己さんだ‼」



「スゲー❗武士の衣装着てる」



「え?この辺に撮影所あったっけ?」



「ロケじゃないの?」



男子学生の会話を聞いて、彼女が急に慌てたように言い出した



「あ…では父が待ってますので、私はこれで…」



軽く一礼をして、竹林の小路を足早に去っていく…




つづく




夢小説ですが、直己さん目線でストーリーが進んでいきます。

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