三代目❤夢小説 『直己編⑯』
「では、失礼して…」
俺は足を崩してあぐらを組んだ
今日の衣装は袴だったので、裾が乱れずに済んだ
女性は浴衣の袖に手を添えて、内側からしなやかにお茶を置いた
葛で固めた涼しげな和菓子を添えてある
普段から和服で生活しているのだろう
所作の一つ一つに気品があり、女性らしさを感じる
「いただきます」
「どうぞ」
上品な甘さの和菓子に濃い抹茶が絶妙にあっている
目の前に座る女性は、窓の外を見て呟いた
「今日は竹林が泣いているよう…」
「竹林が泣く?」
「ええ、風の強い日は笹の葉が触れ合って、さわさわとよく泣きます」
「素敵な表現ですね」
「…誉め上手な方ですね」
しばらく沈黙が続いた
つづく
夢小説ですが、直己さん目線でストーリーが進んでいきます。
0コメント