三代目❤夢小説 『直己編⑭』
坪庭が見える和室に通された
「すぐにお茶をお持ちしますので、足を崩してお寛ぎ下さい」
そう言って女性は部屋を後にした
坪庭には灯籠と手水鉢(ちょうずばち)が置かれていて、垣根の向こう側に鬱蒼とした竹林が見える
さわさわと竹の葉の揺れる音が聞こえる
なんと心安らぐ空間だろう…
普段は眩しいスポットライトを浴び、様々な音が溢れる世界にいるせいか、
心のどこかで、こういう静寂な空間に憧れを抱いているのかもしれない…
座禅でも組んで、瞑想したい気分だな…
部屋を見渡すと、小さな座卓に座布団が四つ並べてあり、床の間に掛け軸が掛かっている
一輪挿しに紫色の花が一つ…
なんていう花だろう?
他に家具などは一切置かれていない
客人と坪庭を眺めながら、お茶を
嗜(たしな)むための空間なのだろう。
つづく
夢小説ですが、直己さん目線でストーリーが進んでいきます。
《手水鉢と灯籠》
《坪庭と垣根》
0コメント