三代目❤夢小説 『直己編⑬』
「どうぞ、中でお茶でもお召し上がり下さい」
夕方の撮影開始まで時間はたっぷりある
二度も誘いを受け、断るのは流石に失礼だろう
「では、お言葉に甘えて」
女性は嬉しそうに微笑んで見せた
廊下に上がってすぐの所に黒電話が置かれていた
かなり古いようだが、よく磨かれている
長い廊下を通りながら、木枠の窓から庭を見ると、
綺麗に手入れされた庭の片隅に竹ボウキが立て掛けてある
趣きのある縁側も見える
竹ボウキ、縁側、三和土(たたき)、黒電話…
完璧だな…
クスッと笑った声が聞こえたのか、
すぐ前を歩いていた女性が後ろを振りかえり
「打ち水も夕方にはお目にかかれますよ」
そう言って笑顔を見せた
心の中が読まれているようで、
直己は少し照れくさくなった
つづく
夢小説ですが、直己さん目線でストーリーが進んでいきます。
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