『W旦那+(プラス)』第130話 三代目妄想劇場

隆二「臣…ありがと」




少し寂しげな隆二の顔を見て臣が言った。




「ハグとかしてほしい?」




「臣…がんちゃんが隣にいるの忘れてない?」




「そっか…」




臣は、隣に座り肩を落とす剛典を見つめた。




すぐにまた隆二の方に視線を送り、




臣「俺たちはさ…」




隆二「ん?」




臣「ずっと一緒にいような」




少し間を置いて隆二が笑顔で返した。




「そうだね」




繋いだ手を、臣は強く握った。




「理愛ちゃん……」




臣の向こうで涙を流す剛典に気づき、




「がんちゃん!飲みに行こっ‼︎」




隆二が声を掛けた。




臣「大丈夫だよ、すぐに忘れるって」




剛典「忘れるなんて…」




臣「明日から次のツアーに向けて忙しくなるんだぞ。落ち込んでる暇なんかないよ」




隆二「がんちゃん、映画とドラマの予定も入ってるんでしょ?」




剛典「う…ん」




隆二「行こ行こっ‼︎」




隆二と臣は剛典の両脇を抱え、立ち上がった。




剛典(理愛ちゃん…サヨナラ)




(愛してたよ…)




見るからに意気消沈している剛典を見て、二人が言った。




臣「がんちゃん…いつのまにそんなにラブラブになってたの?」




隆二「隅に置けないなぁ…がんちゃんも」




『リアの店』を後にして、3人は街へ繰り出して行った。









二日後の夜遅く、LAの上空から月の軌道へ向けて飛び立つ銀色に光る物体があった。









「こちら…676769」






「見目麗しい地球人のDNA…」






「採取できました」






End




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