『羨望⑤』(続•臣隆妄想劇場80)ショートバージョン

隆二「で?相手だれだよ?」



健二郎「なにが?」



隆二「恋してんでしょ?白状しろ」



健二郎「アホか…相手おったら嫁さん欲しいって言わんやろ」



行きつけのラーメン屋で、カウンターに臣、隆二、健二郎の順に横並びに座り、ラーメンを食べている。



臣「ほいっ!健ちゃん、ビール」



臣が瓶ビールを持って中腰になり、健二郎のグラスに注ぐ。



健二郎「おっ!サンキュ」



真ん中で健二郎の顔をしげしげと見ながら、隆二が麺をすすっている。



臣「健ちゃん…俺ら、そんなに仲良さそうに見える?」



健二郎「そやな、傍目(はため)にはラブラブやな」



臣「喧嘩もしょっちゅうしてるし、今朝だって…」



隆二「あーっ!臣っ!健ちゃんに言うつもり?」



臣「…ん?いや…やめとく」



健二郎「うん、俺もノロケ話は聞きたくない」



隆二「んだよ!それ…」



臣「そりゃそだろ。健ちゃんの言う通りだよ」



臣「隆二、チャーシュー食わねぇの?だったら頂戴」



隆二「ヤダね!好きだからとってんだよ」



臣「お前普段から肉取りすぎだって」



隆二「臣も残してんじゃん、もらい!」



臣のチャーシューを箸でつまみ、口に入れる隆二。



臣「あっ!こらっ💢最後に食おうってとってんのに…」



隆二はなにも言わずモグモグしている。



臣「…って、まぁ、こんな感じで…」



臣が健二郎の顔を見て、目を細める。



健二郎「どう見たって、イチャイチャしてる風にしか見えへんわ」



隆二「そうかな?やっかみだよ。
健ちゃんも早くいい人見つけりゃいーじゃん」



健二郎「その台詞がノロケとるっちゅーねん」



健二郎の言葉を聞いて「あははは」
と臣が笑った。



続く








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