『羨望②』(続•臣隆妄想劇場77)ショートバージョン

隆二「あ…そうだ!臣さっき手のヒビから血が出てたでしょ?見せて」



臣は服を着終わって、タオルで髪をゴシゴシ拭いている。



臣「ん」



右手を隆二に差し出す。



隆二は臣の手を取り、ヒビ割れた所に液体バンを塗る。



隆二「乾燥してんだね。入浴剤とボディクリーム変えよっか?」



臣「うん」



隆二「明日一緒に買いに行く?」



臣「そだな」



塗り終えた隆二に臣が手を伸ばす。



隆二は何も言わず、着替えの靴下を臣に渡した。



健二郎「スゲーな、完全オートメーションや」



隆二「だから、さっきから何だよ?
健ちゃん、言いたいことがあるなら
はっきり言え」



臣の髪を乾かしながら、隆二が言う。



臣「お前があれこれ世話を焼くタイプだって分かって、びっくりしてんだよ、きっと…な?健ちゃん」



隆二「そうなの?健ちゃん…こうした方が早く帰れるでしょ?」



健二郎「そやな」



臣「健ちゃん、ラーメン行くでしょ?」



健二郎「そやな…って、ええの?
早よ帰りたいんちゃうん?」



臣「変な気ぃ使わなくていいよ、
行こっ!健ちゃん」



健二郎「そっか…ほな行こか」



ドライヤーを終えて、臣の髪を隆二が手早くまとめた。



隆二「臣、黒のマスクで来たから、白で帰るでしょ?」



臣「ん」



手際よく帰る準備をする隆二と臣を見て、聞こえるか聞こえないぐらいの声で、また健二郎が呟いた。



「嫁さん…欲しいよな」



続く




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