『W旦那+(プラス)』第11話 (隆二のマンション)三代目妄想劇場
「隆二さん…私が欲しいですか?」
風呂から上がり、ソファで寛いでいる隆二に理愛が尋ねた。
「えっ⁉︎急にどうしたの?」
動揺を隠せない隆二。
「今夜なら…大丈夫ですよ」
(どういう意味だろ?安全日ですよ…ってことかな?)
「どうしたの?今までそんな風に、言ったことないのに」
理愛の肩に優しく触れる隆二。
「いつも隆二さん、キスしかされないので…それで満足なのかと思って…」
「理愛ちゃん…」
「私、本当に良くしていただいているので…」
「気を使ってるのなら、無理しないでいいんだよ」
「俺は好きでやってるだけだから…」
「……」
「でも、キスだけは…してもいい?」
「はい…」
優しく口づけし、隆二に抱きしめられる理愛。
その細い眉が、意思を持ってわずかに動いた。
「おやすみ…理愛ちゃん」
寝室のドアを静かに閉める隆二。
理愛が来る日は、ダブルベッドを理愛に提供し、自分はソファで休んでいる。
抱きしめたり、軽いキスは日常的にしているが、それ以上は手を出さない。
隆二自身が心に決めたルールだった。
心のどこかに、身元がわからない女性を保護しているという、責任感があるゆえだろう。
その夜、
真っ暗なベッドルームで、怪しく光を放つ物があった。
End
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