『遠距離LA↔︎AMS②』(続・臣隆妄想劇場23)


アムステルダムのレコーディングスタジオ。


午前中のレコーディングが終わり、ひと息つき、


インスタをチェックする臣。


おっ⁉︎隆二マメにPOSTしてるし…


他にも世界的に著名なミュージシャンや、


美術家も隆二の写真をUPしている。


元々よく笑って、夢に向かって真っ直ぐで、


太陽みたいな明るい性格…


どこの国に行っても、誰からも好かれているのがわかる。


大好きな犬とのツーショット…


帰国したら犬飼うとか言い出さないかな?


俺も好きだけど…ブルドックかぁ…


あとは、レストラン…バーベキュー…カニ…


えっ?あいつ食ってばっかじゃん…


ぷにぷにした隆二なんか、抱いてやんないぞ…


苦笑する臣。


有名な美術家が撮った1枚の写真が目に止まった。


かなり至近距離で撮られたもので、


隆二の顔が大きくアップで写ってる。


これ…ほんと素のあいつ…


口角をキュッと上げ、優しく笑ってる。


誰からも愛される典型的な笑顔。


パッと見は、そういう印象じゃないけど、


よく見ると、下唇が肉厚で、


本人が自覚してないような色気がある。


スマホの画面に映る、隆二の下唇を手でなぞる。


会いたいな…


あと一ヶ月か…


メールをチェックする。


隆二からメールは届いていない。


メールするとは言ったものの、


自分のスケジュールを見れば、


隆二の忙しさも手に取るようにわかる。


なるべく邪魔をしないように、


メールも控えていた。


俺に翼があったら


今すぐ飛んでいくのに…


もどかしそうに、


自分の下唇を触る臣だった。



End

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