『W旦那+(プラス)』第68話 三代目妄想劇場
剛典と理愛は、ベッドサイドの薄暗い照明だけに照らされている。
ネットカフェで目にしたあの『サキュバス』の特徴が隆二の頭をよぎる。
『サキュバスは襲われる人の理想の異性像、服を着ず下半身は裸で現れる。』
『そのため、その誘惑を拒否することは非常に困難である。』
隆二(まさか…理愛ちゃん、バスローブの下って何も着けてないんじゃ?)
隆二はゴクッと唾を飲む。
(もし一気にHまでいって、がんちゃんの精が吸いとられそうになったら…その時は臣と二人して止めに入らないと…)
隆二が右肩を上下して、臣を起こそうとする。
コクンと頭が前に落ちそうになり、慌てて臣の脇に手を入れて支える。
臣が眠そうに目を開ける。
目が真っ赤になっている。
(こいつ完ぺきに寝てたんだ)
臣はトロンとした目で、隆二の口元をじっと見ている。
(げっ!まさか…!?)
隆二が危険を感じるのとほぼ同時に、臣は隆二の口角辺りをペロンと舐めた。
文句を言おうとしたが、声は出せない。
隆二(寝起きで俺だって認識してないのか?こいつ…)
すると臣が耳元で、
「ローストビーフのソースついたまんま…」と囁いた。
隆二(あ…ちゃんと俺だって認識してる…)
(こいつの癖…5年前とちっとも変わってない)
じっと臣の目を見ていると、臣がまた耳元で
「子供か…」と囁いた。
隆二が真っ赤になって反論しようとした時、部屋の方から剛典の声がした。
End
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2017.11.18 09:15
2017.11.18 09:12